振動障害(白ろう病)削岩機(さくがんき)やチェーンソーなど、振動を手・腕に伝える手持ち振動工具を使用することによって起こる健康障害をいいます。手腕を介して伝搬する手腕振動(局所振動)による障害をいい(手腕振動(しゅわんしんどう)障害、局所振動障害、職業性振動障害)、通常、全身振動による障害は含みません。 |
騒音性難聴騒音下での職業など、長期間騒音に暴露され徐々に進行する難聴を騒音性難聴といいます。低音成分より3000ヘルツ以上の高音成分の方が傷害を起こしやすいですが、主に傷害を受けるのは内耳の有毛細胞です。 騒音性難聴では、ほとんど両耳が同程度の難聴になります。同じような騒音環境にいても騒音性難聴になるかどうかは個人差が大きく、難聴になる人と ならない人がいます。また、難聴に加えて、多くの場合、耳鳴りを伴います。大きな音を聞くと音が割れて やかましく聴こえ、言葉の弁別(識別)も悪いという感音性難聴の特徴を持ちます。難聴は高音部に強く表れ、初期には4000ヘルツが聞こえにくくなるC5 dipという難聴を示します。 |
じん肺鉱山や炭鉱、陶磁器製造業、製紙業、石切業、鋳物業、トンネル工事、アスベストを用いる建築や建造物の解体など粉塵の多い環境に従事する職業に多く見られます。通常、ある程度の粉じんであれば、鼻毛で濾過され、気管支まで入っても気管支の壁にある細かい毛(繊毛)が粉じんを外に送り出したり、痰と一緒に外に出したりしますが、粉じんはが小さければ小さいほど、量が多ければ多いほど肺の中へ入りやすくなります。また年をとった人の方がじん肺になりやすいと言えます。じん肺の初期にはほとんど症状がありませんが、病気が進んでくると呼吸器症状が出てきます。最も多い症状は咳、痰、息切れです。心不全を合併すると下肢に浮腫がみられることもあり、肺炎などの呼吸器感染症にかかりやすく、症状悪化の主な原因になっています。また、結核、肺がん、気胸などの合併症がみられることもあり、低酸素血症が進むと、酸素吸入療法が必要になる方もいます。 |
アスベスト(石綿肺)昭和50年に原則禁止となる以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていました。石綿(アスベスト)は繊維が極めて細く、非常に飛散しやすい特性があります。そのため、研磨機、切断機等による施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと石綿が飛散し、人が吸入することが原因とされています。?アスベストは発病までの潜伏機関が非常に長く、通常の健康診断などでは発見されにくいため、発病に気づかないケースが多くあります。 -----主な症例----- <アスベスト肺> <肺 が ん> <悪 性 中 皮 腫> |
過重労働による精神疾患など長時間労働などの負荷が慢性的に発生すると、ストレス反応が強まり、その精神的疲労は、うつ病等の精神疾患を発症させる有力な要因と考えられています。 |